小柴胡湯

小柴胡湯は慢性肝炎での肝機能障害を改善する漢方薬としてとても高い人気を集めていました。
「漢方は体にあまり負担をかけない」との認識を決定付けた物と言っても決して過言ではなく、利用者も100万人を超えたとさえ言われていた程。
ですが事件が起きたのが1996年。

副作用があった

副作用がないとされていたものの、副作用によって死者が出る事になってしまったのです。
もちろんいくら漢方でも注意事項はあります。
また、10人死亡しっとされているのですが、利用者がとても多かったので割合として考えると10万人に4人の割合です。

ちなみにインターフェロンによって間質性肺炎を起こしてしまうのは10万人に180人程度とされていますので、この数字からすると小柴胡湯の副作用の割合は低いのですが新聞でも多く取り上げられる事になりました。
小柴胡湯の問題がそこまで大きくなってしまった背景には政治的な意味合いの方が強いとされています。

漢方そのものの安全神話が揺らいだとの報道もなされていたのですが、言い換えればそれだけ漢方に対して快く思っていない所があったのです。
それは当時の厚生省です。

厚生省の思惑

厚生省としてはとにかく医療費を抑制したいと考えていますので、あの手この手で医療費抑制の手段を講じているのですが、漢方も保険薬品として認可してしまったため、漢方でも医療費がかかる事になってしまったのです。
これを何とかしたいとの事から、漢方に対しての一種の「ネガティブキャンペーン」を仕掛けるチャンスを伺っていた部分もあるのです。

そして副作用によって死亡者が出たのを機に、メディア共々「アンチ漢方」のような活動を行う事になったのです。
1996年と言えばまだまだインターネットが普及しているとは言い切れない段階ですので、メディアと言えばテレビや雑誌のみでした。
そこで一斉に漢方のマイナス面ばかりが報道されれば、やはり漢方に対してどうしてもネガティブな印象を持ってしまう人も多かった事でしょう。

時代背景もあります

インターネットが現代社会並に普及していれば真偽を自らで調べる事も出来たのですが、まだまだテレビが正しいと信じられていた時代ですので、漢方のイメージを悪化させる事になってしまいました。
ですが漢方にも漢方のルールがありますし、先にもお伝えしたように割合としてみると実は全然安全だという事も証明されていますので、小柴胡湯では漢方に大きな衝撃が走りましたが、信用出来る物として多くの人から求められています。

ちょっとした事でもテレビの力によって大きな出来事にする事が出来た時代だからこそ、このような事が起きたとも言えます。
インターネット時代では、まずは事の真偽を検証されますので、このような事は起きないでしょう。