ライ症候群

ライ症候群は、急性脳症の一つで小児が主に罹患すること知られています。
また、この病気はウィルスによる感染と薬剤の作用によって引き起こされるとされる説があることで知られています。
しかし、実際には、現在でもライ症候群の罹患については原因がはっきりとわかってはいません。

小児が比較的重い疾患であるインフルエンザ、水痘といった病気に罹患した場合に、その解熱を目的にアスピリンを使用するとこの疾患にかかるとされる指摘されたことから、現在はこの薬剤を使用しないようにという勧告が厚生労働省によって出されています。
また、ライ症候群自体は、アスピリンと関係なく発症例が認められています。

この疾患の特徴は、急性脳症以外にも肝機能にも異常が現れることが挙げられます。
このことで、脂肪酸が異常に代謝される状態となり、ライ症候群の疾患者に対して生検と呼ばれる肝臓の一部を採取する検査を行うと、脂肪変性や脂肪滴が見られます。

検査と診断

血液検査では、肝機能の障害が認められます。
さらに、髄液検査では細胞の増加などを検知することはありません。

生検を行った場合には、脂肪滴が見つかることで、診断を行うことができますが、発症して3日以内でなければ発見が難しいとされています。
それ以外の方法としては、CTスキャンを行うことで脳浮腫が顕著となります。

ライ症候群の症状

主には、発熱、下痢、おう吐などの症状が現れることで知られています。
最終的には急性脳症が進行し、けいれんや意識障害が進行します。
初期には風の症状に類似した変化が起こります。

罹患者によっては数日で症状が進行し死亡に至ることもあります。
治療方法も確立されておらず、予後についても良好となることは珍しいです。

治療について

現在でも、根本的な治療を目指す方法は確立されていません。
基本は、急性脳症への対処療法としてブドウ糖液を点滴で投与を行っていくこととなります。
しかし、それだけでなく、肝臓や腎臓に対しても治療を行わなければならないため、難病として認識されています。

この疾患は、急激に発症することが多いため、緊急搬送および、入院が必要ですが、初期の症状が風邪と近いために、正確な診断が行うことが難しいです。
このため、早期発見と早期治療がカギとなっている症例にもかかわらず、それを行うことができないのが現状となっています。

予防方法として、インフルエンザや水痘に罹患した場合には、アスピリンをはじめとするサリチル酸系の薬物を小児に対しては投与しないということが唯一であり、これに関しては徹底されています。

これは、薬局や病院での対処となりますので、子供が発熱した際に普段おとなが服用している解熱剤を不注意のうちに与えないように気をつけておかなければなりません。