診療報酬の改定について

多くの薬剤師が持っている関心の一つに在宅業務への関心があります。
薬剤師の在宅業務とは薬剤師が病院、医師、看護師や介護師などと連携を取りながら薬局を切り盛りします。
言ってみれば、地域密着のかかりつけ薬局という事です。
薬剤師の在宅業務に関しては、まず患者の自宅へ行きお薬を届けるという仕事がありますが、それだけではありません。
薬剤の管理も行いますし、服薬に際しての指導も行います。
注射剤の扱い方も指導します。
緩和ケアも重要な仕事です。
このように、薬剤師の在宅業務と人くくりに言っても、非常に多岐にわたり、医療従事者、薬剤師として
幅広く経験をつむことが出来ます。しかしその反面、仕事の量が多いのに、報酬が得づらく、
採算性にかける分野として、業界に認知されてきたこともまた事実です。
でも今年2012年、診療報酬に関する改定が行われ、在宅業務の分野に関しても報酬の見直しがなされています。
変更点は大きく分けて4つになりますのでご紹介していきます。

1.新設された「在宅患者調剤加算」
これまでに在宅業務を行い、十分に在宅業務が可能で、
それに対応している薬局として基準を満たしていることが前提となりますが、
その要件を満たした薬局が在宅患者に対して調剤を行った場合、
処方箋受付を1回行うごとに「在宅患者調剤加算」を15点加算する。
というルールが新たに作られました。
算定要件として、先ほどもお話させていただきましたように、これまでの実績が必要な事のほか、
麻薬小売業者の免許を取得していること、医療材料や衛生材料をしっかりと供給できる店舗体制になっているかどうか。
なども在宅患者調剤加算の要件として上がっています。
要件が多少多いものの、現在在宅業務を行っている薬剤師さんにとっては朗報ですね。
またこれから新たに在宅業務を行おうとしている薬剤師さんとっても背中を押してくれる改定内容になっています。

2.サポート薬局の連携による在宅業務への評価
在宅基幹薬局であるかかりつけ薬局がサポート薬局である小規模な薬局と普段からしっかりと連携をとっている場合に限り、
緊急時などの場合は基幹薬局の代行としてサポート薬局が対応した場合に、
在宅患者訪問薬剤管理指導料などについても算定できるというようにルール変更されました。
少数の薬剤師しか在籍していない小規模な薬局では、薬局の営業時間外でしか在宅訪問が出来ないことが多いです。
また、緊急時には仕方なく閉局して訪問せざるを得ない事情もあり、
なかなか在宅業務に消極的だった薬剤師さんや薬局にも、在宅業務へ進出する道が開けたといえますね。

3.無菌製剤処理に関して施設基準の見直し
無菌製剤処理は施設の基準が厳しく、
なかなか在宅業務にとっつきにくかったという現状がありますが、この施設基準も改定されました。

4.在宅業務受け入れ可能距離の設定
薬局と患者宅の距離が16kmを超える場合は特別な理由がない限り、在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定できなくなりました。
これにより競合する薬局も減り、在宅業務の需要も増すことになります。